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「気付」の意味や使い方とは?活用シーンとともに紹介
- 2022年07月20日
- 2022年07月20日
実は、「気付」はビジネスシーンで使うことが多い言葉です。そこで、「気付」の正しい意味をはじめ、「様方」や「御中」との違い、活用シーン例などを解説します。
正しく理解したい「気付」の意味
1つ目は「相手の注意を促す」という意味です。
気付の由来は、それまで気にとめていなかったことに注意を向けて「気付く」という言葉です。そのため、気付には郵便物を受け取った相手に対して「注意してください」と呼びかける意図があります。
2つ目は「郵便物を直接相手の住所に送らず、相手の立ち寄り先の住所に送る」という意味です。
宛先の下に「気付」と書いている場合、直接本人ではなく勤務先や立ち寄り先の誰かが受け取ることになります。そして受け取った人が本人に手渡しします。
そのため、「気付」には「確実に相手の元に届けてほしいので、どうかよろしくお願いいたします」というお願いの気持ちが含まれていることが多いのです。
「気付」の使い方と注意点
とても便利な言葉なのですが、気付を使うときに気をつけてほしい点が4つあります。
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- 気付は自宅に送る場合には使ってはいけない
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気付を使うのは、あくまでも相手の立ち寄り先に送る場合のみです。もし相手が他人の自宅に一時的に住んでいる場合には「気付」ではなく、「様方」をつけます。
たとえば、鈴木さんの家に山田さんが同居している場合は「鈴木太郎様気付山田次郎様」ではなく、「鈴木太郎様方山田次郎様」と書きます。
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- 気付の後には必ず改行を入れる
- 気付自体を単独で使うことはありません。気付の後ろには必ず個人名が入ります。
例えば「〇〇ホテル気付山田次郎様」といった具合です。しかし、「〇〇ホテル気付」と書いたら、そのまま同じ行に「山田次郎様」と書いてはいけないのです。
改行して別の行に「山田次郎様」と書きましょう。こうすることで、立ち寄り先と宛先の区別がはっきりとつきます。
ちなみに、気付の後に団体名が入る場合も同様です。例えば「〇〇ホテル気付〇〇事務局御中」と書く場合、「〇〇ホテル気付」と書いたら必ず改行して「〇〇事務局御中」という具合に書きましょう。
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- 文字の大きさ
- 「〇〇ホテル気付〇〇事務局御中」と書く場合、「〇〇ホテル気付」までが住所で、「〇〇事務局御中」が宛先になります。
そのため、「気付」までが小さな字、「〇〇事務局御中」は真ん中に大きく書くようにします。
また、宅配便の送り状伝票の場合、住所の欄と名前の欄が分かれています。住所の欄には「気付」までを書き、それ以降は名前の欄に書くようにしましょう。
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- 返信用封筒を送るとき、記載されている気付を消す必要はない
- 郵便物に返信用封筒が入っていて、「〇〇事務局気付山田次郎行」となっている場合があります。
この場合、「気付」は消さないようにしましょう。その代わりに「行」を二重線で消して「様」と書きます。個人宛ではなく団体宛の場合は「行」を二重線で消して「御中」と書きましょう。
逆に、返信用封筒を同封して送るときは自分の名前の前に気付を付けます。たとえば、「〇〇事務局気付鈴木太郎(自分の名前)行」という具合です。
ちなみに、英語圏でも気付を使います。相手の立ち寄り先の住所に送るときは「c/o(in care of)」と書きます。
ただし、日本語と違い、英語では受け取る相手の名前を先に書き、その後に経由先の住所を書くのです。たとえば、「Ms. Hana Yamada 8 ○○, London c/o ○○hotel」といった具合です。
ドイツでも同じく「c/o(in care of)」を使います。ただし、フランスは「 a/s(aux bons soins de)」、イタリアは「presso」、スペインは「a/a(a la atención de)」です。
「様方」「御中」との違いとは?
様方は「さまがた」と読みます。同じ家に住んでいて、送り先の世帯主の苗字と受取人の苗字が異なる場合に「様方」を使います。
例えば、出産などで一時実家に帰っている場合や、親戚の家に居候している場合は「様方」を使うのです。
ただし、様方を使うのは苗字が違う場合のみです。普段一緒に暮らしておらず、一時的に滞在している場合でも、世帯主と苗字が同じなら様方は使いません。
また、「鈴木太郎様」が経由先であったとしても、「鈴木太郎様方気付山田花子様」というように様方と気付を一緒に使うことはありません。
気付は使わずに「鈴木太郎様方山田花子様」と書くようにしましょう。
御中は「おんちゅう」と読みます。会社や団体など宛先が個人ではない場合に使いましょう。
「○○会社営業部御中」と書く場合、「営業部の皆様へ」という意味になります。担当者の名前を知らなくても、郵便物を送ることができるため、営業活動の一環でダイレクトメールやカタログなどを送りたいときに使うときにも便利な言葉です。
御中の場合は、気付と併せて使うことができます。使うときは「○○会社気付●●会社御中」といった具合になります。この場合、よく間違えるのは経由先の会社の後に御中をつけてしまうことです。
例えば、「○○会社御中気付●●会社御中」というような書き方をしてはいけません。御中をつけるのは、送り先の会社の後ろのみです。
ちなみに、様と御中は同時に使うことはできません。例えば、「◯◯株式会社御中営業部田中様」「◯◯株式会社御中営業部御中田中様」「◯◯株式会社営業部御中田中様」といった使い方はNGです。
「◯◯株式会社営業部田中様」と使うようにしましょう。つまり、御中を使うのは個人名が特定できないときだけなのです。
「気付」の活用シーン例を紹介
ホテルに送るとき
例えば、長期出張中でホテルに滞在中の上司や同僚、取引先に郵便物を送るときがあります。
ホテルは多くのお客が利用するため、ホテル宛に送っても本人に届くか不安に思う人が多いでしょう。しかし、気付を使うことによって、確実に相手に届きます。
送るときは「○○ホテルフロント係気付山田次郎様」と書きましょう。
病院に送るとき
思わぬ事故や病気で上司や同僚、取引先が入院することがあります。
そのようなとき、相手を力づけるために手紙やお見舞い品を送ることもあるでしょう。また、上司や同僚から仕事の資料がほしいと言われることもあるかもしれません。
そのようなときも、気付を活用できるのです。病院に送るときは「○○総合病院呼吸器外科301号室気付山田太郎様」と書きましょう。
病院は入退院する患者が多いものです。しかし、号室番号と気付を明記することによって、郵便物が迷子になることを防ぐことができます。
会社に送るとき
会社といっても相手が勤めている会社に送るときは気付を使う必要はありません。
例えば、企業の子会社に出向している個人宛に送るとき、取引先の会社に出張している個人宛に送るとき、つまり、相手が本来勤めている会社以外に送るときに使うのです。
たとえば、山田次郎さんが○○株式会社の子会社に出向しているときは、「○○株式会社気付山田次郎様」という具合に書きましょう。
このとき、「○○株式会社御中気付山田様」という具合に、会社名の後に「御中」とつける必要はありません。
また、最近では、複数の会社が同じスペースで仕事をするシェアオフィスが増加しています。ある会社の一部を間借りしている会社に郵便物を送る場合も気付と書く必要があります。
「○○株式会社気付●●株式会社御中」という具合に書きましょう。この場合、●●株式会社の後ろには御中をつけます。
しかし、「○○株式会社御中気付●●株式会社御中」という具合に、○○株式会社の後に御中はつけません。
祝電や弔電を送るとき
会社の同僚や上司、取引先の冠婚葬祭で祝電や弔電を送るシーンも多いでしょう。
祝電や弔電は相手との関係をよくする上で大切なものです。確実に届けるためには気付を使う必要があります。
祝電の場合は結婚式会場に送ることになります。例えば、「○○結婚式会場気付鈴木太郎・花子様」と書きましょう。
弔電の場合は葬祭場に送ることになります。例えば、「○○葬祭場気付鈴木太郎様」と書きます。
正しく「気付」を使いこなそう
気付は郵便物を直接相手の住所ではなく、相手の立ち寄り先に送るときに使います。相手の立ち寄り先は出向先の会社だけでなく、出張先のホテル、入院先の病院、結婚式会場、葬儀会場なども含まれます。
封筒やハガキなどに気付を記入するときは、気付までが住所と同じ扱いで書きましょう。そして、気付と書いた後は必ず改行して、届けたい相手の名前を書くようにします。
気付とよく混同されるのが、様方と御中です。しかし、両者はまったく違います。
例えば、他の人の家に居候している相手に送る場合は気付ではなく、様方を使います。ただし、様方を使うのは世帯主と苗字の違う場合のみで、世帯主と同じ苗字の場合は様方も気付も使いません。
御中は会社全体もしくは部署全体に送るときに使います。「御中」をつけると、「○○会社の皆様へ」「●●営業部の皆様へ」という意味になります。
御中と気付は併用可能です。例えば、送りたい会社が別の会社に間借りしている場合は、「○○会社気付●●会社御中」という具合に気付と御中を両方使います。
このように気付はビジネスシーンにおいて使う機会が多いものです。間違った使い方をすると、会社の上司や取引先に「ビジネスマナーを知らない」とマイナス評価を受ける可能性があります。
正しく理解して使うようにしましょう。
では
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