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就職氷河期を乗り越えてきたロスジェネ世代

企業で働くときには、人間関係が非常に重要です。これは働きやすさと深くかかわっているだけではなく、仕事の成果にもかかわります。

一般的に、企業で働く人材については「団塊世代」「新人類」「バブル世代」などが知られています。そこで、本記事ではそういった世代のなかでも中間世代である「ロスジェネ世代」に注目してまとめました。

バブル崩壊後の就職難に就活をしたロスジェネ世代

ロスジェネとはロストジェネレーション(失われた世代)を指し、バブル崩壊によって就職活動が非常に困難だった時代を生き抜いた世代といえます。

分かりやすくいえば、1970~1984年生まれ辺りまでがロスジェネ世代です。この世代が生まれた理由は、バブル崩壊による各企業の人件費削減であるといわれています。

アラフォー・クライシスという言葉の誕生

バブル崩壊のあおりを受けたロスジェネ世代の求人倍率が厳しいものとなり、非正規社員や派遣社員、無就労者が増加しました。

厚生労働省の「平成21年度版労働白書」によると、1990年のバブル時代には約2.77もあった求人倍率が、10年後のバブル崩壊が起きた2000年には0.99になっています。

こういった背景からロスジェネ世代は収入が不安定になりやすく、将来に不安が残るという悩みを持つ人が少なくありません。そのため、アラフォー・クライシスという言葉が生まれています。

20年経過しても変わらぬ状況

バブル崩壊後に経済の立て直しを行うなかで、ロスジェネ世代は就職しにくい問題が深刻さを増していました。

その後、2019年に内閣府が発表した「就職氷河期世代支援プログラム関連参考資料」によると、非正規職員・従業員371万人のうち13%にあたる50万人が、正社員採用を希望していながらも非正規社員として勤務しています。

さらに、調査対象となった1689万人のうち12%にあたる219万人が、非労働人口です。

ロスジェネ世代の3つの特徴

就職難の時代を経験しているロスジェネ世代には、以下の特徴があります。

  • 仕事への意欲が高い
    働きたくても働けないという経験をしたため、働ける環境があるということに感謝の気持ちを持っている傾向があります。

    また、自分の能力を活かせる場所ややりたい仕事を得たときに、前向きに取り組みたいと考えている人も少なくありません。そのために必要だと感じれば、専門的な知識やスキルを身につけることにも積極的です。

    人材育成できるチャンスさえあれば、ロスジェネ世代は団塊世代の後継者として企業を支える存在になることも期待できるでしょう。
  • 堅実で貯金好き
    バブル崩壊による低所得や就職難などの苦労を経験してきたロスジェネ世代は、将来への不安を感じやすい人も多いです。

    万が一のときに備えて貯金に励み、やりがいのためだけではなく、より高い収入を得るために資格などの取得にも積極的に励みます。

    バブル世代は豊かな経済状況にあったことからブランド品を好んで使ったり、高級車を購入したりする人が珍しくありません。

    しかし、ロスジェネ世代は経済面で積極的に節約していた時代に育っているため、バブル世代と比較してブランド品や高級車などに対する興味が薄い傾向があります。
  • 優秀な人材が多い
    就職難のなかで確実に就職できる企業を探していたロスジェネ世代は、希望する企業よりランクを落として就活を行う人も少なくありませんでした。

    また、就職できるチャンスを高める意味でも自分のスキルアップに磨きをかけてきた人も多いです。たとえば、ロスジェネ世代には、IT企業を立ち上げて成功した人が非常に多いことが知られています。

    専門知識に対する努力も積極的にする気質があるため、企業での経験や知識が少なくても、自身で学んだ知識や情報量が増えているからです。

ロスジェネ世代以外のさまざまな世代

ロスジェネ世代以外にも、その時代に合わせた世代の呼び名がつけられています。たとえば、よく耳にする言葉として団塊世代という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

ここでは、それぞれに世代の特徴について見てみましょう。

団塊世代

1947~1949年の「戦後ベビーブーム時代」に生まれた世代が団塊世代です。

ベビーブームと呼ばれている時代なだけに同世代が多く、ロスジェネ世代とは異なる意味で就活に苦労をした人が多いといえます。

年功序列や終身雇用が珍しくなかったことから会社への忠誠心が強く、上下関係についても重視している世代です。また、1955~1964年に生まれた新人類と呼ばれている世代もあります。

高度経済成長期の恵まれた時代に生まれ、就職もしやすかったのがこちらの世代です。従業員満足度が高かった時代でもあるため、愛社精神が強く、団塊世代のような上下関係についても受け入れています。

豊かな時代に育ったことによる適応力の高さも新人類の特徴のひとつです。

バブル世代

1965~1969年に生まれており、社会人になる頃に高度経済成長期の真っ盛りを迎えていた世代です。バブル時代の突入で企業は大量雇用を行いました。

そのような恵まれた背景からバブル世代は就活で苦労しなかったため、将来についても楽観的に考える気質があります。

この時代はまだインターネット環境が整えられていませんでした。そのため、直接人と会って会話をするなかでコミュニケーション力を磨いているため、人間関係をうまく築けます。

また、団塊世代にとって一般的と考えられていた長時間労働についても、必要なこととして受け入れるアクティブな人が多いです。

ゆとり世代

1987~2004年生まれで、豊かな人間性を育むための「ゆとり教育」を受けた世代です。仕事はライフワークのためであるという考え方が強く、自分の時間ややりたいことを重視する傾向があります。

ミスをしないようにと慎重になりがちで、どちらかといえば協力して行動したり、指示されたことを忠実にこなしたりするのが得意なのも特徴です。

さとり世代

1987~2004年生まれと年齢的にはゆとり世代と同じですが、さとり世代は実用性を重視する人が多く、良好な人間関係を持ちます。

転職をすることに抵抗が少ないため、自分にとって必要と判断すれば行動に出る人も多いです。指示を忠実に遂行しますが、上昇志向は低め、現実を悟っているような気質があります。

ロスジェネ世代の抱える悩みとは

ロスジェネ世代は就活で苦労をしましたが、現状においても問題がないわけではありません。

正規雇用より非正規や無就労者が多い

バブル崩壊で求人数が減少していたロスジェネ世代は、正規雇用されている人が1689万人中わずか54%の916万人ほどであることが内閣府の「就職氷河期世代支援プログラム関連参考資料」によって分かっています。

対して、非正規雇用者は371万人、非労働力人口が219万人です。たとえ、希望する職種で求人があったとしても期限が決められていることも多く、正規社員として働ける環境が少ない点が大きな問題となっています。

                    

キャリアプランを立てにくい

非正規雇用者として働いている人が多いロスジェネ世代は有期雇用などで業務内容が限定されやすく、さまざまな経験を積む機会に恵まれにくいです。

そのため、自身のキャリア形成を行うことが難しい環境にあります。スキルアップや専門的な知識を得たいと望んでいてもそれができる機会は十分とはいえません。

正規雇用者と比較して収入が低い

非正規雇用者は正規雇用者と比べて収入が低くなりがちです。

2019年に発表された国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、非正規雇用者の年収は平均175万円、一方で正規雇用者の平均年収は503万円でした。

正規雇用者は非正規雇用者の年収の約3倍であり、この点についてはOECD(経済協力開発機構)が日本の労働市場における二極化として問題視しています。

2040年問題

2040年問題とは少子高齢化が進むなかで、現役で働く人口が足りず、1人あたりがサポートするべき高齢者数が増えるといった問題です。

また、非正規雇用者が多かった世代が高齢者になるため、貧困家庭の増加も懸念されています。ただ、団塊世代が現役を引退したことで、その後任者としてロスジェネ世代の雇用を希望する企業がないわけではありません。

国からの助成金が用意されているため、そういったものを申請してロスジェネ世代が活躍できる環境が整えられている企業もあります。

転職にあたってのロスジェネ世代の強み

世代のくくりにはさまざまな種類がありますが、特定の世代に悪い印象を抱いている採用担当者も少なくありません。バブル世代は苦労していない、ゆとり世代は仕事に熱意がないといった考え方です。

一方、就職氷河期を乗り越えたロスジェネ世代には、多くの採用担当者が好印象を抱いています。採用に関わってきた経験を通して、ロスジェネ世代には努力家が多いことをよく知っているためです。

就職難の時代に採用を勝ち取った企業を去ろうとする姿勢からも、強い向上心を読み取ってもらえるでしょう。実際、ロスジェネ世代には仕事でスキルアップしたい、もっと上を目指したいと考えている人が多い傾向にあります。

ロスジェネ世代の転職活動では、スキルアップの意欲や向上心をうまくアピールすることが大切です。

ロスジェネ世代は最初の就職で逆境に立たされ、多くの困難を味わってきました。だからこそ、転職活動では逆境をはね返した経験を強みに変えてアピールしていくことが必要なのです。

ロスジェネ世代のための支援制度

ロスジェネ世代のように就職氷河期を経験した人のための支援制度があるので紹介します。
これらは就職するために役立つものなので参考にしてください。

就職氷河期世代支援プログラム

2019年5月に内閣府が発表したこちらの支援プログラムは、「正規雇用を希望しながらも非正規雇用者として働いている人」「短期間で離職を繰り返している人」「ニートやひきこもりの人」「さまざまな理由によって就活できていない長期無就業者」が対象になっています。

就活をサポートするプログラムで、ハローワークに無料相談できる窓口が設置されているのも支援のひとつです。

また、資格取得・職業訓練などの支援や公務員試験を受けるための支援のほか、ロスジェネ世代限定の求人紹介をしてくれます。

就職氷河期世代活躍支援プラン

こちらは厚生労働省が行っている支援プランです。

ハローワークで求人紹介・面接対策のサポートが行われており、短期資格等習得コース事業やサポートステーションの設置もされています。

ほかにも、ひきこもりやニートの人を支援するためにひきこもり地域支援センターや自立相談支援などもあるので活用しましょう。

企業に対する助成金やインセンティブ制度

ロスジェネ世代の雇用を前向きに行ってもらうために、企業には助成金やインセンティブ制度が設けられています。

たとえば、ロスジェネ世代の雇用には「トライアル雇用助成金」があります。また、これまで正規雇用された経験がない人を正規雇用者とする場合は「特定求職者雇用開発助成金」が利用可能です。

非正規雇用者を正規雇用者にする企業には「キャリアアップ助成金」が用意されています。

こちらは雇用形態によって支給額が異なり、条件として「雇用期間が6カ月以上であり、雇用形態の転換前より賃金が上がること」をクリアしていなければなりません。

企業側にとっては助成金が出るうえ、仕事に対して向上心がある働き手が増えますし、ロスジェネ世代にとってもやりがいがある仕事ができるというメリットがあります。

ロスジェネ世代は転職エージェントを有効活用しよう

ロスジェネ世代は苦労してきた分、熱意を持って仕事に取り組む人が多いという特徴があります。

採用担当者もそのことをよく理解しているので、転職の際はスキルアップやキャリアアップの意欲を積極的に伝えるとよいでしょう。

なかなか就職できない場合は、ロスジェネ世代を対象に行われている支援制度を利用するのも一つの方法です。

では

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